時間の流れとは物語により認識されるものであり、つまり、年表という単位だけで存在するこれは正確さを欠いたものにしかならない。
しかし、我々が理解するためのある種の言語の一つとして年表は有用である。
故にその包含した誤謬を許容した上でこれを記す。
都市ティンダロスがあり、そこにはその住人が存在する。
超太古の時代とは正確には我々の認識できない超時空のこと(認識できないことと思い出せないことが似ている、つまり時間的距離が遠いことと空間的距離が遠いことがほとんど同一の概念であるという考えによるもの)である。あるいは超太古ではなく、超未来である可能性も十分にある。
ここに追いやられているのはヨグ=ソトースの力によるものが大きい。彼らはいつでもあらゆる時間へ飛び出すことを狙っている。
また、それは輪廻から外れた場所であるということでもある。その他の時空とはつまり円形であり、ヨグ=ソトースの管轄下だが、彼らはその外に追いやられたのである。あるいは、その行いこそ不浄の存在を産んだ元凶かもしれない。
イースの大いなる種族が地球に飛来。
盲目のものにより、イースの大いなる種族達が追いやられ、未来へ退避する。
とある山中にパンの大神の娘、単衣円が現れる。
侵攻を開始していたティンダロスの者どもを抑えつけ、最後には自らの故郷に戻り、社を建てた。
彼女のことは殆ど歴史書に残っておらず、実際、魔術によって認識阻害をしていたが、社に人が集まり、村が生まれるにつれて伝説として語られるようにもなった。それが今日に至る“竹取物語”の由縁の一つである。
作中で言及される月の国とは彼女が残した四半規管により認識された精神寄生体達のことだろう。また、蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣、仏の御石の鉢、燕の子安貝、龍の首の珠、はそれぞれ実在の物体であった。
作中に登場する帝はシュブ=ニグラスか、ニャルラトホテプのどちらかである。そのどちらであったかを知る術はない。一人奮闘する単衣円を嘲笑いに来たと見える。