<aside> ⚠️ このテキストはプレイを検討頂いた KP か、クリア後にシナリオをより理解するため読みたい PL に向けたものです。つまり、シナリオを読みたい全ての方に向けたものとなっています。
シナリオの性質上、分かりにくい部分が多く、前提条件として理解しておくべきことが少なからずあるため、わざわざ用意したものです。
また、権利表示や注意事項も末尾まであるため、必ず最後まで読んでください。よろしくお願いします。
</aside>
今回のキャンペーン『s.u.s.』は
の三編とその結末を描く表題作『sus』が入っており、そのどれもが現代日本を舞台にした『新クトゥルフ神話TRPG』(通称:7版)のシナリオです。
どの作品にも共通して、(一般的に)メタフィクション(と解釈される)要素、SF要素、独自の世界観が含まれています。この節ではその独自の世界観を軽くご紹介します。
根底にある世界観を一言で言うと『唯我論』です。その詳細は省きます。平易な説明は調べれば多く出るはずで、それをまとめるのが今回の趣旨ではないからです。
その中で、私は人間という生き物を意識と記憶と情緒の三点に分離して考えることにしました。それらが順に収録シナリオのテーマとなっています。各シナリオに関する詳細は後述します。
この世界観を採用した上での本シナリオブック内における意識とは「PLがPCを操作すること」であり、記憶とは「PCのキャラクター性の全て」であり、情緒とは「PC達が紡ぐ物語によって発生したPLへの影響」のことを指します。ただし、この説明は(複数シナリオかけて説明するほどの)複雑な概念を一言に凝縮したものになるので、誤りや誤解されやすいものであるということに注意して下さい。
これらが私にとって人間を構成する要素として定義に用いても問題ないと判断した要素になります。そして、このシナリオブックに含まれるシナリオはその定義を用いた上での共通した世界観を持つシナリオとなっています。ただし、その全てを同じPCでプレイするような性質のものではないので、その点にはご注意下さい。
メインテーマは「意識」。神曲では天国篇に対応。
当初は以前にサークル「藍鯨円写」の『藍鯨円写 クトゥルフ神話TRPG第6版シナリオブック vol.1』 にて収録した『クトゥルフ神話TRPG』(通称:6版)のシナリオ『垂直落下』『不自由落下』を7版用に再編集したものになる予定でした。(該当のシナリオは無期限公開停止となっています)
しかし、続く二つのシナリオとの関係や、私自身の考えの変化により『不自由落下』とはまた別の導入と結末を描きたくなりました。
結果的に『不自由落下』を既にプレイされた方に対しても新しい体験を提供できるシナリオになりました。また、先に『un-falling, freely』をプレイしても問題ないように配慮したつもりですが、性質上、後に『不自由落下』をプレイする可能性があるならその面白さは半減するかもしれません。